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全館空調の後付けは可能?費用からメリット・デメリットまで徹底解説

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全館空調は後付けできる?

全館空調システムの後付けは、多くの住宅において可能です。但し、住宅の構造や断熱の状況により、後付けにはいくつかの条件があります。既存の住宅に後付けする場合、システムの選定や施工方法には慎重な検討が求められ、施工費用や工事のスケジュールにも影響を及ぼすため、事前に十分な準備が必要です。

後付けが可能な住宅の条件とは?

全館空調の後付けが可能な住宅の条件は、システムの設置スペースを確保できることです。まず、天井や床下などにダクトや風道を通すためのスペースが確保されている、もしくは確保できることが必要です。また、住宅の構造上、改装工事を行う際に支障がないかを確認し、場合によって大規模な改修が必要となります。

後付けが難しいケースについて

後付けが難しいケースは、構造や断熱に関して大規模な改修が必要な場合です。築年数の古い住宅や、断熱性能が低い家では全館空調の効果が十分に発揮されません。また、配管やダクトのスペースが十分に確保できない場合、設置が物理的に困難になることがあります。加えて、改修する場合に耐震など構造上問題ないか判断する必要があります。

全館空調システムの基本

全館空調システムは、住宅全体を一括して管理し、均一な温度や空気質を保つためのシステムです。従来の個別エアコンと異なり、各部屋ごとに設定をする必要がなく、家全体が一貫した快適さを維持できます。システムの導入により、季節を問わず居住空間の温度管理が効率的に行え、エネルギー消費の最適化も期待できます。

全館空調の仕組みとその特徴

全館空調システムは、1台の空調ユニットからダクトや風道を通じて各部屋に冷暖房を供給する仕組みです。このシステムは、家全体に均一な温度を提供するだけでなく、湿度や換気にも対応する機能を備え、空気の質を高める効果も期待できます。また、エネルギー消費を抑えることができ、長期的に見ても経済的です。

全館空調システムで家全体を快適に保つ理由

全館空調システムは、住宅全体の温度と湿度を均一に保つため、各部屋ごとに異なる温度ムラが生じることが少なくなります。これにより、部屋を移動するたびに温度差を感じる不快感が解消されます。また、常に適切な換気が行われ、室内の空気が清潔であることも特徴の一つです。更に、湿気や結露の発生を抑え、カビやダニの繁殖を防ぐ役割を果たします。

全館空調の後付けに必要な条件とは?

全館空調の後付けには、いくつかの重要な条件があります。これらの条件をクリアしないと、システムの効果を十分に発揮できなかったり、施工自体が難しくなる可能性があります。特に、建物の構造的制約とコストについては慎重な検討が必要です。

システムの設置スペースの確保

全館空調システムの空調設備を設置するスペースを確保する必要があります。空調設備の大きさや種類、設置場所はシステムによって異なり、必要なスペースも変わってきます。既存の住宅の間取りや構造と照らし合わせて、最適なシステムを選ぶ必要があります。

ダクトや風道の整備が必要な理由

全館空調の後付けには、既存の建物内にダクトや風道を新たに設置する必要があります。これらは、家全体に冷暖房を均一に供給するための重要な役割を果たしますが、その設置には建物内部に十分な空間が必要です。特に、床下や天井裏、階間に十分なスペースがあるかどうかを確認することが不可欠です。

これらの設置を行うために、壁の取り外しや天井高を低くするなどの作業が発生する場合もあるため、事前の構造チェックとダクトや風道の配置計画が重要です。

既存の建物で発生する構造上の制約

後付けで全館空調を導入する場合、既存の建物の構造上の制約が施工に影響を与えることがあります。例えば、建物の断熱性能が低い場合、空調の効果が薄れることがあり、特に古い住宅ではその傾向が強くなります。また、木造住宅と鉄筋コンクリート住宅では施工の難易度が異なり、それぞれに応じた施工技術が求められます。

さらに、耐震性や耐火性に関わる部分への影響を最小限に抑えるために、新築時の設計図書と現在の状況に相違ないかを確認し、場合によっては建物検査を行うなど専門的な判断が必要となることもあります。

後付け全館空調のメリットとデメリット

後付けによる全館空調のメリット

後付けによる全館空調のメリットは、家全体が均一な温度に保たれ、どの部屋でも快適な空間が維持されることです。また、換気システムが一体化していることが多く、常に新鮮な空気が供給されるため、結露やカビの防止に繋がり、室内の空気も良好に保つことができます。

また、空調の多くはエアコンのようなヒートポンプ技術を利用した設備を採用しているため、エネルギーを抑え、毎月の光熱費を軽減する効果もあります。また、ランニングコストも設備は1~2台だけなので個別エアコンよりもお得です。外出時など空調を切ることなく、夏の暑い日も冬の寒い日も快適でありながら、光熱費を抑えることが可能です。

後付けによる全館空調のデメリット

後付けによる全館空調のデメリットは、初期費用や工事の負担が大きいことです。全館空調は高性能な設備であり、その導入には数百万円単位の費用がかかる場合もあります。また、既存の住宅に後付けするため、ダクトや風道の整備、壁や天井の一部解体、断熱・耐震補強など、大規模な工事が必要となることもあります。

また、計画の段階で新築時の設計図書や性能の確認、場合によっては気密検査や建物検査などを行う必要があり、その状況によって多額の工事費が掛かるため、事前調査に費用を掛けても断念せざるを得ない可能性もあります。

全館空調の後付け費用はいくらかかる?

全館空調の後付けにかかる費用は、システムの選定や住宅の構造、工事内容によって大きく異なります。ここでは、初期費用と長期的なランニングコストについて、それぞれ詳しく解説します。導入を検討する際には、これらのコストを総合的に考慮することが重要です。

導入に必要な初期費用の内訳

全館空調の後付けにかかる初期費用には、主に「システム本体価格・設置費用」「ダクトスペース確保の工事費」「断熱改修費」「その他改修費」「事前調査費用」が含まれます。

まず、どのような状況でも掛かる費用として、「システム本体価格・設置費用」と「事前調査費用」があります。選ぶシステムによって変動しますが、新築の場合で一般的に100万〜300万円程度が目安です。これには、ダクトや冷暖房の吹き出し口の設置費用なども含まれます。

また、詳細な構造、断熱状況や気密性などが不透明なまま工事を行うと、全館空調が上手く機能しなくなるだけではなく、耐震・防火の面で大きなトラブルになる可能性もあるため、多くの会社では事前調査を行います。調査は、新築・リフォーム時の書類の有無や持っている書類によっても異なりますが、主に構造部分を見る建物状況調査、性能面を見る性能評価、気密測定などを第三者機関へ依頼するため15~30万円程度掛かります。費用は掛かりますが、現在の建物の状況を明らかにすることが可能で、今後必要なリフォーム内容や費用の参考にもなるため、結果的に全館空調を導入しない場合でも非常に有効な調査です。

次に既存の住宅の場合、ダクトや風道のスペースの確保が必要な場合もあります。既にスペースが確保されていて必要がなければ掛かりませんが、ほとんどの場合は新たに確保が必要なため工事費が加算されます。天井や床、壁を剥がすこともあるため、スペース確保だけではなく内装仕上げの費用も掛かります。更に、断熱が不十分と判断された場合は断熱改修費が掛かります。例えば、窓や玄関ドアの断熱が低い場合は全て入れ替え、基礎や住宅全体の断熱性が低いと判断された場合は全面的に断熱補強を行う必要があります。また、気密性が足りない場合も同様に改修工事が必要となります。これらの各種工事に伴い、その他改修が必要と判断された場合に費用が掛かります。

目安として、多くの全館空調システムでは「断熱等級5以上、C値(相当隙間面積)1.0cm2/m2未満」を最低限の住宅性能としているケースが多くあります。この住宅性能を満たすための工事は必須と考えて良いでしょう。特に、2000年よりも前に建築された住宅は基本的に工事が必要と考えた方が良いでしょう。

そのため、「①システム本体価格・設置費用:100~300万円」「②事前調査費:15~30万円」に加え、必要に応じて「③ダクトスペース確保の工事費」「④断熱改修費」「⑤その他改修費」が掛かるイメージですが、③~⑤は住宅の大きさや選ぶシステム、改修範囲によって数百万円異なることも大いに考えられるため、必ず事前に詳細見積もりを依頼しましょう。

ランニングコストや長期的なコストの見積もり

全館空調のランニングコストは、システムの使用頻度や住宅の断熱性能、地域の気候条件によって異なります。通常、全館空調システムはエネルギー効率が高いため、個別エアコンを複数使用する場合と比較して、月々の電気代を抑えることが可能です。具体的には、月に数千円〜2万円程度の電気代を想定するケースが多いです。ただし、初期導入費用が高いため、長期的にどの程度のコストメリットが得られるかは、10〜15年といった長期間でのシミュレーションが必要です。メンテナンス費用も年に数万円程度かかるシステムもあるため、定期的な点検と維持費用の見積もりを忘れずに考慮しましょう。

全館空調後付けの施工の流れと期間

全館空調の後付け施工には、複数のステップがあり、計画から完成までの期間は住宅の規模や構造、既存の設備状況により異なります。通常、事前の準備から施工完了までには、3~4ヶ月程度が必要です。ここでは、一般的な施工の流れと、各ステップにかかる期間について解説します。

まず、最初に行われるのは現地調査です。この段階で、住宅の構造や既存の配管・配線状況が確認され、後付け工事が可能かどうかが判断されます。また、必要に応じて第三者機関による調査を行うため、調査結果が出るまで2週間~1か月程度掛かります。

次に、設計と見積もりの段階に移ります。施工計画が決定され、詳細な図面や費用が提示されます。このプロセスは1〜2週間程度かかることが一般的ですが、細かい空調設計を伴うシステムや耐震性の確認等を行う場合、更に2週間程度掛かります。

その後、実際の施工に入ります。ダクトや風道の設置、機器の取り付け、必要に応じて壁や天井の改修が行われます。この工程に2~1か月程度がかかりますが、建物の構造や工事の規模によっては、さらに時間が必要になる場合があります。

最後に、システムの調整とテストが行われ、全館空調が適切に機能することが確認されます。この最終調整には数日がかかることが多いです。

調査や空調設計などをしっかりと行う場合、計画から施工完了まで2か月以内に終えることは困難なため、2か月以内に完了するシステムの場合は注意しましょう。

全館空調を後付けする場合の注意点

事前調査を必ず行う

住宅の大部分を解体して改修を行う場合を除き、事前調査なしではかなりの確率でトラブルになると考えた方が良いでしょう。工事中に予定外の費用が掛かってしまう可能性や全館空調がうまく機能しない、光熱費が高くなるなど様々な問題が考えられます。そのため、必ず事前調査を行いましょう。

システムを比較する

選ぶシステムによって、得られる効果はもちろん、必要な改修費用も異なります。例えば、ダクトを通す全館空調の場合、ダクトスペースの確保とダクトの設置で済みますが、壁の内外に風道をつくるようなシステムでは、間取りの変更や構造計算等も行う必要があります。そのため、どのような種類の全館空調があるのか調べて比較してみましょう。

建築上の制限

既存住宅に全館空調を設置する場合、柱や壁、梁など構造上の主要な部分等を交換・増設など変更を伴う必要が多々あります。範囲や規模によっては、建築確認申請(建築基準法に適合しているか審査すること)がなくても設置可能になります。第三者による耐震性等の担保が取れないため、変更を伴う場合は第三者機関による確認も依頼しましょう。

住宅設備の交換

ガスや灯油を使用している住宅の場合、既設の住宅設備を交換・撤去等が必要になる場合もあります。ダクトや風道の設置を阻害する場合は撤去が必要になり、それに伴い設備の交換が必要になります。また、阻害しない場合でも使用しないものであれば工事と一緒に撤去してもらう方が良いでしょう。

施工時期

工事の内容によって、工事期間中は冷暖房設備が使用できない場合があります。そのため、夏や冬の工事をなるべく避けるか、工事中における冷暖房の使用が可能か事前に確認しておきましょう。

全館空調を後付けせず快適な家を作る方法

全館空調を後付けしない場合でも、工夫次第である程度快適な住環境を実現することは可能です。

全館空調のように、住宅全体を快適な温度とキレイな空気にするためには、まずエネルギー効率の高い設備や住宅の断熱性能を向上させることが大切です。これにより、個別の空調システムでも十分な快適さを得ることができます。断熱性能の向上は、熱の損失が大きい窓や玄関ドアなどの開口部の断熱性を高めるだけでも大きく変わります。二重窓ならトリプルガラスに、アルミサッシなら樹脂サッシに変更するだけでも変わっていきます。また、レーザー式の温度計などを使い、住宅の天井や壁の温度を測り、著しく温度が低下している箇所があれば断熱欠損や雨漏れ、換気系統の不具合等が考えられるため、補修することも有効な手段です。

また、冷暖房はなるべく温度が均一になるように設定した上で、使用していないスペースでも作動させましょう。温度差があると、温めた(冷やした)空気が移動していき、快適な温度になりにくいだけではなく結露の原因にもなり、カビを発生させてしまうことがあります。そのため、使用しないスペースでもなるべく冷暖房は稼働させましょう。

加えて、湿度管理も重要です。夏は除湿、冬は加湿することで快適な空間になります。目安は40~60%で、60%を超えるとカビが繁殖しやすくなるため、過度な加湿は控え、適度に換気をしながら管理してきましょう。夏は除湿と換気を積極的に行い、収納スペースにも空気が流れるようにすることで湿気を抑えることができます。冬の寒い時期では、湿度を上げることで低い温度でも快適さを感じることができますが、窓の近くや冷暖房の近くに加湿器を置くと結露の原因となるため置く場所には注意しましょう。

よくある質問

全館空調の取り付け費用はいくらですか?

全館空調の取り付け費用は、システムの種類や住宅の規模、施工内容によって異なりますが、新築の場合ではシステム本体と設置費用でには100万〜300万円程度が目安です。システム本体の価格に加え、事前調査費用やダクト設置のための改修費用など掛かるため、詳細な見積もりを依頼することで、具体的な費用を把握することができます。

全館空調の欠点は何ですか?

全館空調の主な欠点は、初期導入費用が高い点と、後付け施工時に大規模な工事が必要な場合があることです。また、システムのメンテナンスやフィルター交換が必要な場合もあり、システムによって維持費もかかります。さらに、システムが故障した場合、家全体に影響が出るため、早急な修理が必要になります。

全館空調は何年くらい持ちますか?

全館空調システムの耐用年数は、空調設備の寿命に左右されますが通常15〜20年程度です。定期的なメンテナンスを行い、部品交換や清掃を怠らなければ、長期間にわたり安定して使用することができます。ただし、使用環境やメンテナンス状況によっては、それより早く交換が必要になる場合もあります。

全館空調の電気代は1ヶ月いくらですか?

全館空調の電気代は、住宅の規模や地域の気候条件、使用頻度によって異なりますが、一般的には月に1万〜2万円程度が目安とされています。エネルギー効率の高い機種を選ぶことで、電気代を抑えることができるほか、住宅の断熱性能が高い場合、さらなるコスト削減が期待できます。

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