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【2024年7月】住宅ローンの動向について

【2024年7月】住宅ローンの動向について

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今年3月に日本銀行による金融政策の大幅な変更が示され、政策変更による住宅ローンのこれからについてこちらの記事で解説しました。

あれから数か月経過し、また新たに変更となることが6月に発表された訳ですが具体的にどのように変化していくのか、これまでの変化と共に解説していきます!

目次

1.金融政策の大きな変化

2.新たな変化

3.住宅ローンへの影響と対応策

1.金融政策の大きな変化

2024年3月に行われた金融政策決定会合において、これまで行われてきた金融政策を転換すると発表がありました。

それまでは「金融緩和政策」として「マイナス金利」「国債の買い入れ」「投資信託」などで「お金を世の中に多く供給することで、経済を活発化させる」というものでしたが、3月の発表で「お金の供給量を今までより減らす」という方針になりました。

具体的には、マイナス金利の解除と投資信託の終了です。

・マイナス金利の解除
金融機関は一定基準以上のお金を日本銀行に預けるルールがあります。マイナス金利では、一定額を超える預金に対して金融機関が日本銀行に利息を支払うことになっていました。そのため、金融機関は利息を支払うよりも低い金利でも企業や個人に貸し出す方が得なため積極的に融資を行うようになり、結果として世の中にお金が供給される仕組みでした。このマイナス金利が解除され預金に対して利息が得られるようになり、銀行は反対に利息が貰えるようになりました。そのため、これまで同様に低い金利で貸し出す必要がないため融資が減り、結果的に世の中に出回るお金が減るということになります。

・投資信託の終了
正式にはETF(上場投資信託)・J-REIT(不動産投資信託)と呼ばれる投資信託を行うことで、企業の株価が上がったり企業や個人の資産が増えることで経済を活発化させる狙いがありましたが、これらの新規買い入れを中止としました。

これら2つが3月時点における大きな変化でした。

2.新たな変化

3月時点では「国債の買い入れは今までと同額程度行う」としておりましたが、6月の会合で「国債の買い入れを減額する方針」であることが明らかになりました。具体的な計画については7月に発表される見込みですが、簡単に言えば世の中に出回るお金が更に減るということになります。

これまで、日本銀行は国債を銀行などから買い入れることにより金融市場にお金が供給され、融資や投資など様々な形で世の中にお金が回るようになっていました。この国債の買い入れ額を減額するということは、その分だけ出回るお金の量が減ることになります。

3.住宅ローンへの影響と対応策

国債の買い入れを減らすということは、お金の供給量が減り金利が上昇することを意味します。そして、その金利上昇は当然ながら住宅ローンにも影響します。

影響①:金利が上がる
当然ですが、住宅ローンの金利が上がります。ネットバンクなどの低金利を主な商品としているところは変動金利でも上がりやすい傾向にありますが、メガバンクや地方銀行などは変動金利を上げるタイミングは比較的遅めですが長期金利になればなるほど上がりやすい傾向にあります。但し、発表される計画次第では変動金利も上がる可能性は十分にあります。

影響②:審査が厳しくなる
住宅ローン審査では、公表されている金利とは別に将来的に金利が上がることを想定した「審査金利」を用いて審査を行います。金利が上がる、または明らかな上昇傾向にある場合は審査金利も上がります。そのため、以前であれば融資承認を得ていた金額でも今は借りられないという状況も十分考えられます。

7月30~31日に行われる金融政策決定会合で今後1~2年の計画について発表される予定となっており、その内容によって各金融機関が判断し金利を決定していきますので現状どの程度上昇するのか、またどれくらい影響を与えるのか全く想像がつきません。そのため、可能な範囲で手を打ちたいところですが、出来ることは「事前審査」と「早期計画」しかありません。

・事前審査
住宅ローンの金利は申込時の金利が適用となることが多いですが、金融機関によっては事前審査時の金利を一定期間適用できることもあります。つまり、今後金利が上がりそうな場合でも事前審査を行っておくことで低い状態の金利で融資が受けられる可能性があります。但し、適用期間が事前審査から3か月・半年までなど期間が設けられていることがほとんどのため注意が必要です。また、大幅に計画が変更(建物や土地・予算などの変更)となる場合は適用できないケースもあります。

・早期計画
一番勿体ないのはお家を検討しているにも関わらず悪戯に時間を延ばすことです。当然ながら各ご家庭や事情によりタイミングはありますが、特に引き延ばす理由がないのであれば早めに検討した方が良いでしょう。例えば、【融資額:4,000万円/借入年数:40年/金利:1%】でローンを組むと繰り上げ返済なしで総返済額は約4,854万円ですが、金利が0.5%上がると約5,321万円と約466万円も総支払額が上がり、月々のお支払いも約1万円高くなります。既に検討中で特に時間を延ばす理由がないのであれば早めに計画した方が良いでしょう。

 

金利の変動は個人でどうにかできるものではありませんが、その中でも上手く対応していく必要があります。これからローンを組む人も、既に組んでいる人も今後益々金利の動向には注視していく必要がありそうですね!

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