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【北海道も?】太陽光発電義務化を巡る最新動向について

【北海道も?】太陽光発電義務化を巡る最新動向について

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北海道でも太陽光パネル設置が義務化になるのか?

今年に入り何度か話題となっている東京都の太陽光パネルの設置義務化(新築住宅などで太陽光発電システムの搭載を義務付けるもの)ですが、11月18日には川崎市も義務化する方針であることを発表しました。

さらに、京都市(府)では既に努力義務としてスタート済、群馬県や横浜市でも一般住宅以外の検討は進んでいる状況となっています。

このまま全国的に義務化は進むのか?北海道のように雪が降る地域でも義務化になるのか?国としての方針はどうなのか?これらについてまとめましたのでご紹介します。

※主に一般住宅に関して記載していきます。 ※太陽光発電のほか太陽熱や地中熱による発電も認められていますが、以下すべて太陽光発電として記載します。             

※現時点で発表になっている内容を記載しています。

目次

1.太陽光パネル設置義務化とは

2.義務化による影響は?

3.義務化に対する国の方針は?

4.義務化に対する北海道の方針は?

5.北海道で太陽光発電は不要?

1.太陽光パネル設置義務化とは

太陽光パネル設置義務化の統一基準はありませんが、東京都と川崎市の基準で見てみると、

設置義務者 :住宅を建築する事業者(該当地域における年間の施工面積が一定数(東京都:20,000㎡以上川崎:5,000㎡以上)以上の事業者が対象)

設置対象住戸:義務化された地域で新築される2000㎡未満の住宅 ※住宅以外も要件としてありますが割愛します

設置基準  :設置可能棟数 × 基準容量(2kW) × 設置可能率(85%(東京都は区域によって30%/70%の指定も検討))

その他①  :事業者は設置基準(義務量)を満たすことが必要

その他②  :発電設備の設置に関する説明も義務化

開始時期  :東京都 2025年4月(予定) 川崎市 2025年度

東京都HP「カーボンハーフ実現に向けた条例制度改正の基本方針」

川崎市HP「基礎資料集2 再エネ義務制度関係」

設置義務化については、一般住宅を建築する場合は「建てる人(建築主)」ではなく「事業者」に義務が生じます。ポイントは、「義務量を満たす」ことであり「すべての住戸に設置義務はない」ということです。

例えば、新築Aには設置をせず、新築Bに4kW(2kW×2棟分)の太陽光パネルを設置することでも事業者としては義務量を満たすことが可能になります。

そのため、義務化になっても建築主が「嫌です!」と言えば、太陽光パネルがなくても住宅は建てることができますし、要件に当てはまらない事業者で建てる場合は「嫌です!」という必要もありません。

但し、建築主の努力義務として施行される可能性もあるため、どのように条例が制定されるか注意が必要です。

2.義務化による影響は?

「太陽光パネルの設置費用が価格に反映される」と考えられますが、設置義務となる事業者の会社規模や地域、特徴、販売手法によって大きく異なることが予想されます。

【大手メーカーの場合】

大手メーカーは資本もありますが全国に拠点があることが強みです。そのため、発電設備の大量仕入れや全国規模で太陽光発電設備の普及を目的とした商品開発や販売強化によって導入コストを削減できることが見込まれます。そのため、価格への影響は少ないと考えられる一方で、義務化が検討される地域は都心部であり総予算に対して導入コストの割合が低いことから、当面は導入費用がそのまま価格に反映される可能性もあります。

【地場工務店(中小メーカー)の場合】

年間の新築棟数が不安定な場合も多く義務量を確保できないリスクがあるため基本的には太陽光設備を前提とした商品を主力販売することが考えられ、大手メーカーのような規模効果も得られないことや義務化地域の総予算が高いことから、導入費用がそのまま価格に反映される可能性が高いと考えられます。

その他、ローコスト系やFC系などの事業者も基本的には「導入費用を価格に反映させる」と見られますが、他地域での販売価格に一時期分散させて義務化地域での販売価格を抑えたり、新商品開発を行い価格が上がったように見せない、最小容量の搭載でコストアップを抑えるなど、義務化による補助金等も考慮しながら対策していくものと思われます。

都心部ではない地方都市での義務化や対象事業者が拡大した場合にはまた違った手法が取られるでしょうが、いずれにしても価格は上がると考えておいた方が良いでしょう。

3.義務化に対する国の方針は?

「脱炭素社会に向けた住宅・建築物の省エネ対策等のあり方検討会」では、「2050年には合理的な住宅には太陽光発電設備が一般的に設置されていることを目指し、2030年には戸建住宅の6割に設置されることを目指すこととして、将来的に設置の義務化も選択肢の一つとして、あらゆる手段を検討し促進していく。(要約)」としています。

一方で、

①地域や立地条件など導入時で差異が生じること                                  ②建築後に周辺環境が変化する(別の建物が建てられるなど)という後発的な問題                             ③個人がコスト・リスクを負うこと

といった課題が指摘されており、現時点で義務化については決定していません。また、「合理的な住宅」という言い回しであることから、義務化をするにしても一定の要件(地域や立地条件など)が設けられるのではないかとみることができます。

4.北海道における義務化の方針は?

「北海道省エネルギー・新エネルギー促進行動計画第Ⅲ期(令和4年3月29日)」では、義務化に関する記述はなく、どちらかというと省エネ住宅の普及拡大と化石燃料(原油やガスなど)からの脱却をメインに掲げており、太陽光発電関連では事業者が所有するビルや敷地などを発電事業者に提供し、太陽光発電設備等の設置を発電事業者が行い事業者に還元するなどの新しいビジネスモデルについて言及されています。

方針としては、新電力(洋上風力発電・太陽光発電)や水素の利用などにより、本州に送電できる規模の新エネルギーをつくり、「エネルギー基地」を目指すという趣旨のようです。

そのため道民に対しては、設置義務化というよりは、「化石燃料からの脱却」と「省エネ製品等の選択」が求められている内容になっています。(指標として、世帯あたりの灯油の購入量を設定するとしています。)

人口100万人以上の都市で積雪500cmを超えるのは世界で唯一札幌だけで、更に札幌を除く広範囲の地域で約300万人が暮らす北海道なので化石燃料(エネルギー)の消費量は他地域と比べると大きく、太陽光発電の発電効率を考えると個人に対しては省エネを推進する施策(太陽光導入コストよりも化石燃料から脱却するための省エネ設備の導入コスト)が優先されるのも理解できます。

5.北海道で太陽光発電は不要?

結論から言うと、「オール電化で断熱・暖房設備が高性能な住宅」以外は設置した方が無難です。

理由としては、「カーボンプライシング」という世界的な動きがポイントとなっており、化石燃料に対して大きく課税されたり、化石燃料を使用した製品等(電気も含め)が高騰する可能性が非常に高い状況です。

実はあまり報道されていませんが、既にカーボンプライシングの一部である温対税(地球温暖化対策税の略で、化石燃料のCO2排出量に応じて課税されるもの)は実質的に一人一人負担しており、この税金が現在の30倍以上になる可能性もあります。

少なくともこれから住宅を建てる方は、オール電化を選択し、断熱性能が優れていて暖房設備も消費電力が少なくて済む設備を選ばなければ、カーボンプライシングの影響を大きく受ける可能性があります。

カーボンプライシングの内容や今後の見通し、家庭への影響については次回詳しく解説していきます!


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